電子機器ニューリサイクル・エネルギー化プロジェクト

人手不足と環境課題を同時に解決する次世代のリサイクルモデル

都市鉱山をエネルギーに! 次世代リサイクルモデルへの挑戦

 使い終わったスマートフォン・パソコンなどの電子機器や小型家電には、金・銀・レアメタルなどの貴重な金属が多く含まれています。これらは「都市鉱山」と呼ばれ、日本はその埋蔵量が世界一とも言われています。
資源に乏しい日本にとって「都市鉱山」を効率よく回収できれば、海外に頼らずに資源を有効活用ができ、環境負荷の低減や経済効果も期待されます。

 しかし、現在の電子機器リサイクルは、多くが人の手による分解に依存しています。中でも、電子機器に内蔵されているリチウムイオン電池は、衝撃によって爆発の危険があるため、慎重な作業が必要です。また、イヤホンなど電子機器の小型化が進んだことで、識別や分解が難しくなり、リサイクル作業の負担は増す一方です。
少子高齢化と人口減少が顕在化している日本で、今後リサイクル現場の人手を確保することはますます困難になります。 

 こうした課題を解決するため、私たちは、電子機器リサイクル企業と共同で、WTEシステム(EnviroFusion) を用いた電子機器のエネルギー化(電力)の実証事業を今秋よりスタートさせます。
この技術では、電子基板の樹脂部分をエネルギー源として活用し、金属部分は溶解して回収。さらに、無酸素・高温下でのリチウムイオン電池の無害化も検証します。

 この実証実験を通じて、リサイクルに伴う人手とリスクを減らしながら、エネルギーを生み出すことを目指します。将来的には、「都市鉱山」の回収率を高め、樹脂部分は水素エネルギー原料として活用していきます。

  詳細は、近日中に発表予定です。